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この記事では、
- 英語を話せるようになる必要性に迫られている
- 過去、英会話に挫折した経験がある
- 現在英会話をやっているがなかなか上達しない
といった方向けに、私が実際に英語を話せるようになるまでの記録と勉強法を全て公開します。
私は現在、日常的にビジネスで英語を使用しています。
最初に結論を書きますが、英語を話せるようになるためには次の条件を満たす必要があると考えています。
今では仕事で毎日英語を使用している私ですが、実は一度英会話の勉強には挫折しています。
当時挫折してしまったのは、上記の条件を満たすことができていなかったからだと思います。
以降、私の経験と反省を引き合いに出しながら、英語が話せるようになるための方法を解説していきます。
【筆者について】
英語圏海外駐在経験5年の経理マンです。
【経歴・資格など】
・TOEIC500点から945点までスコアアップし、20代で海外赴任の機会を得るも、当初英語は全然話せず💦
・現在は日常的にビジネスで英語を使用。
・簿記1級保有者。
英会話を挫折した経験
※英会話の勉強方法だけ知りたいという方はこちらへ→英語を話せるようになる方法
社会人になって英会話の勉強を始めるが…
社会人になり、何かやらなければという焦りから英会話の勉強を開始しました。
当時のレベルはTOEICでいうと600点程度でした。
「TOEICを勉強しても英語は話せるようにならない」「実践的な英会話を学ぶべきだ」というごもっともに聞こえる意見を真に受け、”使える英語”としての英会話の勉強を始めたのです。
具体的には、DMM英会話を毎日1レッスン受けることにしました。
しかし、次にあげるような好ましくない状態に陥ります。
失敗① 自分の意思は伝えられても相手から話された内容をきちんと理解できない
当時の私の英語レベルでは、相手が話している内容を自信を持って理解できるという水準にありませんでした。
TOEICではテクニックを使ったり、なんとなくの理解で600点は取れていましたが、特に語彙量が不十分であったことが致命的で、言われた内容を理解することができない事態に多く見舞われました。
実際のところ、ある程度パターンが決まっている旅行やビジネスの一部分のシーンであれば、それでもコミュニケーションが成り立ちました。しかし、少しでもイレギュラーが発生すると対応できなくなってしまうのです。
英会話で使える表現を覚えてこちらから発信することができても、もし相手の発言を理解して適切な対応ができなければ、それはコミュニケーションとは言えません。
コミュニケーションは双方向であるべきですが、その準備ができていない段階で、英会話の勉強を始めてしまったのはよくありませんでした。
失敗② 表現の幅が広がらずスピーキング力が伸びない
アウトプットできるレベルまで習得できている語彙や文法が十分でなかったため、表現の幅が広がりませんでした。
英会話で注意しなければいけないのは、知識を知っていることと、それを実際に使いこなせることは別物だということです。
ペーパーテストで英単語や英文法の問題に解答できるとしても、それをアウトプットとして使いこなせない状態であれば、本当の意味で身に付いているとは言えません。
その点を理解せずに、自分にはある程度の英語の基礎があると勘違いして英会話というアウトプットに注力した結果、空回りしてしまいました。
当時は英会話教材の表現を頑張って覚えていましたが、はっきり言って、ただのテキストの暗記と音読の作業ででいっぱいいっぱいだったと思います。
ただの暗記になってしまっては、表現の幅が広がるはずがありません。
失敗③ 英会話を勉強する目的が明確でなかったため、学習内容に一貫性がない
英会話を勉強するにあたってゴールを明確にしていなかったため、勉強内容がブレブレになっていきました。
例えば、
・ビジネスで使う → ビジネスシーンの教材を使う
・不自由なく海外旅行したい → 旅行用の教材を使う
といった形になると思いますが、当時の私は気になる題材を手当たり次第受けているような状態でした。
語学学習の範囲は広大ですので、一つの分野をある程度習得してから次に行くという方法が効率的なのですが、色々手を広げたせいで非効率・中途半端な学習スタイルとなってしまいました。
注)DMM英会話はレッスン教材が豊富で素晴らしいです。
私の目的が明確になっていなかったせいですので、ご留意ください。
出典:DMM英会話 レッスン教材
結局、挫折…
「テキスト通りの内容に沿って進むだけの授業をこなすだけで英語が話せるようになるのかな」と疑問を感じながらも続けていましたが、最終的に「英会話つまらない」「お金と時間がもったいない」と感じてしまうようになり、結局半年ほどでやめてしまいました。
正直最後の方は、ただテキストを読み上げるだけの、ただの音読になっていたように思います。
冷静に考えると、どれだけ知識がしっかりしていても半年程度で英語が話せるようになるわけがないのですが、成果が全然出なくてやる気を失ってしまいました。
下図のように何事に関しても成果が出るまでには相当の期間が必要になりますが、多くの人が私の例のように途中で諦めてしまいます。
「勉強しても結果が出ない時期」を乗り越える「勉強の2次曲線」を理解! 出典:DIAMOND ONLINE
しかも、英会話に関しては、私のように十分な英語基礎力がない状態で臨むと、基礎がある状態で英会話の勉強をするのに比べて、この停滞期が長くなってしまいます。
よって、成果が出るまで続けられる可能性が更に低くなってしまうのだと思います。
実際、もう少し頑張ったとしても1年間が継続の限界だったと思いますし、結局その程度の勉強時間では英語が話せるようになっていたとは考えづらいです。
当時すっぱり諦めたのは、それはそれで悪い選択ではなかったかなと今は思っています。
数年後、再び英会話に挑戦
前述の通り英会話は諦めてしまいましたが、その後もTOEICで英語の勉強はしっかり続けていました。
人事は運とは思いつつ海外赴任を狙って地道に勉強した結果、最終的にTOEIC900点台を取得できるレベルまで英語力は上がっていました。
そんな中で幸運なことに、英語圏への海外赴任が決まります。
https://somegafree.com/expats-pros-and-cons/海外赴任先での英会話失敗談
期待と不安が混じりながら海外赴任生活をスタートさせましたが、英会話の勉強は全然やっていなかったため、赴任当初は辛い日々が続きました。
辞令を受けてから赴任するまで1ヶ月ほどしかなく、引継ぎによる多忙で赴任前に満足に英会話スクールに通うことも出来ませんでしたし、会社も「TOEIC900点台なんだから大丈夫でしょ?」といった対応でした。
そんな状況で、職場では英会話初心者がやってしまいがちな失敗も犯しました。
失敗① 難しい単語や表現を使おうとする
まず私が犯した間違いは、やたら難しい単語を使って英語を話そうとすることです。
TOEIC900点台までの勉強の中で、ある程度単語を知っているという変なプライドが出来上がっていたせいかもしれません。
でも難しい単語・表現って使う機会が少ないこともあり、記憶があやふやだったりするんですよね。
当然、自信を持って使えるものではないので、話している最中に頭の中で「あれ?これで合ってたっけ?」と考えてしまい、フリーズしてしまうことが多々ありました。
しかも、使えても(私の発音が悪いせいか)理解してもらえないことが多かったです。
失敗② わからなかった場合にわかったふりをする
内容を聞き取れなかった場合に理解できなかったことを素直に認められず、わかったふりをすることがありました。
これはやめたいと思っていてもプライドが邪魔してなかなか難しいのですが、英会話の目的はあくまで意思の疎通なんですよね。自分のプライドは関係ありませんので、避けるべきでした。
内容が理解できなくても、わからなかったと伝えれば、相手は易しい表現で言い直してくれますし、別にマイナスになることはありませんでした。
特に仕事上でのやり取りの場合、下手にわかったつもり、伝わったつもりで終わらせてしまうと、後々大きな問題になってしまうこともありますので、本当に気をつけないといけません。
失敗③ 英語で説明が上手くできない結果、指示がただの押し付けになる
業務上で何かを指示する場合は、しっかりとその理由を説明する義務があると思います。当たり前ですね。
ただ、赴任当初の自分にとって、英語で説明するということはハードルが高いものでした。
悪いのは自分の英会話力の低さのはずなのですが、説明して納得してもらえないと相手に対してイラついてしまうといったことがありました。
そして結果的に、ほぼ無理やり指示を聞かせるというような形になってしまったことがあったと思います。
理由はどうあれ、あまりに一方的なやり方・価値観を押し付け続けると最終的には現地の方からの信頼がなくなりますので、これも避けるべき事象でした。
英会話学習の転機
なかなか英会話が上達しない中、転機が訪れます。
それは、英語がペラペラの役員の方が海外出張で赴任先に来たことです。
その方はアメリカ留学経験もあり海外勤務経験も豊富な方でした。
その方と一緒に英語での打ち合わせに参加した時にあることに気付きました。
流暢だけど平易な表現を使って話しているな、と。
この時に「あ、難しい単語は使わなくて良いんだ」ということを知ることができました。
前述の失敗①に気づいた瞬間でもあります。
また、自分の英会話学習において目標とするべき到達点を見れたようにも感じました。
もちろん英文を読んだり英語ニュースを聞いたりするのにある程度難解な単語・表現は知っておくべきです。
ただ、当時の自分にとっては、無理に難しい表現を使わなくてもコミュニーケーションが取れるということを理解できたことが、とても大きなことでした。
このあと、自分の英会話の勉強方法や英会話の勉強に対する向き合い方が変わり、一気に上達しました。
その役員の方という明確な目標・イメージを持てるようになっていたことも大きかったのかもしれません。
なお、その方はもう引退してしまいましたが、このような気づきを与えていただいたことに今でも感謝しています。
英語を話せるようになる方法
ここからは以上の自分の経験から、英会話ができるようになるための条件・勉強時間と、具体的な勉強方法を解説していきます。
英語を話せるようになるための条件と勉強時間
英語を話せるようになるためには、下記の条件を満たす必要があると考えています。
① 一定レベルの英語のインプットが完了している
目安として最低でもTOEIC800点以上、できれば860点以上のインプットが完了していることが必要です。
根拠は、前述の英会話に挫折したときの経験からです。
十分なインプットがあるから、十分なアウトプットができます。
少ないインプットでアウトプットをしようとしても、その幅はせまくなってしまい、発展性も限られます。
TOEICのレベル別表をみると、730点以上がレベルBで「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」とありますので、最低このくらいは必要になると考えられます。
しかし、自分の過去を振り返ると、TOEIC700点台レベルでもインプットはまだ不十分だったと思うので、基準を少し上げてTOEIC800点を基準点としました。
800点はレベルBのほぼ中間点にあたる点数です。
出来ればレベルAとなる860点以上はあった方が、伸びしろが大きいと思います。
出典:IIBCホーム >【公式】TOEIC Program 公式】> TOEIC Listening & Reading Test 公式データ・資料https://somegafree.com/toeic-score-800/
② ①を満たしたうえで、英語を話すための勉強に1,000時間を費やす
英語を話すための勉強とは、英会話、瞬間英作文等を指しますが、それに1,000時間を費やす必要があります。
根拠は、海外赴任後1年くらいで「あ、英語話せるようになったな」と感じた私の実体験からです。
1,000時間の計算根拠は次の通りです。
①勤務中:1時間/営業日(海外駐在しても勤務中ずっと英語を話しているわけではない)
→1時間 × 20営業日/月 × 12ヶ月 = 240時間
②勤務時間以外:2時間/日(主に英会話と瞬間英作文)
→2時間 × 365日 = 730時間
①+②=240+730時間=970時間(約1,000時間)
ちなみに、何かを究めるにあたって、有名な「10,000時間」の法則というものがありますよね。
1万時間の法則という言葉は、英国生まれの元新聞記者、マルコム・グラッドウェル氏の著書『天才! 成功する人々の法則』(講談社、2009年)(原題:Outliers: The Story of Success)によって広められました。グラッドウェル氏は、著書において以下のように主張しています。
Ten thousand hours is the magic number of greatness.
(訳:1万時間とは、偉大さを示すマジックナンバーなのだ。)
(引用元:Malcolm Gladwell (2008), Outliers: The Story of Success, New York, Little, Brown & Co.)グラッドウェル氏は、ある調査において「エリート演奏家は20歳までに合計で1万時間の練習を積み重ねた」という結果が出たと述べ、大きな成功を収めるには1万時間もの練習が必要だという「1万時間の法則(ten-thousand-hour rule)」の存在を指摘しました。モーツァルトやビル・ゲイツ氏をはじめとした成功者には、大成するまで1万時間の下積み期間があったというのです。
出典:STUDY HACKER 1万時間の法則とは? 努力を続けるのに本当に必要なこと
この10,000時間のミニ版として、実は「1,000時間の法則」というものがあるそうです。
10,000時間が上級者・プロになるのに必要な時間であれば、1,000時間は中級者になるために必要な時間になります。
ここからも、通訳者等のプロを目指すのであれば10,000時間必要かもしれませんが、ある程度英語を使いこなせるというレベルであれば、1,000時間あれば十分だと言えそうです。
英語が話せるようなる勉強法
以上の条件を把握した上で、英会話の勉強を進めます。
TOEICの点数が730点未満の方は、まずTOEICスコアを上げることを優先してください。
この英会話勉強法の目的は、よく使うシンプルな表現・構文を多くマスターしてスムーズに口から出るようにし、大概の状況に即座に対応できるレベルの英語力を習得することです。
① 瞬間英作文で、使いこなせるフレーズのストックを増やし、「英語瞬発力」を鍛える
まず、自分の中で使いこなせるフレーズのストックを増やすことに取り組みます。
私は下記の教材を使用しました。
この本では見開き左側に日本語文、右側に英文が載っています。
本の案内でも説明されていますが、勉強方法は次の通りです。
①日本語文を見て英文作成
→1英文あたり、10秒以内に回答することを目指します。
②英文を見て答え合わせ
→学習を始めたばかりで①で答えが思い浮かばなそうであれば、すぐに英文を確認してしまっても問題ありません。
③英文を口に落ち着ける
→先ずは英文を見ながら、なめらかに言えるまで繰り返します。
→次は英文を見ないで、なめらかに言えるまで繰り返します。
④①〜③を繰り返し、最終的には全てのフレーズを10秒以内に英文化できるようにします。
以上を行うことで、頭の中に英文フレーズのストックができ、また、口が英語を話すということに慣れてきます。
このとき、文を暗記するというよりも、文の構造を覚えるという意識で行うようにしてください。
ある程度英語が話せるようになって思うのは、英会話はある意味、スポーツに似ているところがあるということです。
例えば部活動などで最初はかなり意識しないとできなかったことも、何度も練習をすることによって自然とできるようになる、というのは皆さんも経験があると思いますが、それと全く同じです。
最初は「こんな簡単な英文も作れないのか」と落ち込むこともあるかもしれませんが、そこは堪えて続けてみてください。逆に伸びしろしかないということです。
なお、この「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」は全部で、
で構成されていますので、1日3セクション(30英文)ペースでこなせば、1ヶ月以内で1周できる計算になりますので、モノになるまで何度も繰り返しましょう。
掲載されている英文は中学校レベルですが、 基本かつ重要な文法も復習することができますので、全てをしっかりものにできれば、様々なパターンに対応できるようになります。
② 英会話レッスンで実践力を鍛える
ある程度瞬間英作文の勉強が進んだら、英会話で実践力を養います。
私の場合は海外赴任の機会を利用して、職場でも英語を積極的に使うようにしていました。
なお、英会話は過去挫折したDMM英会話を再び使用しました。
DMMを再度利用した理由ですが、DMM英会話は色々な市販教材をレッスン内で提供してくれているのですが、嬉しいことに「瞬間英作文」も標準の教材として取り入れてくれているからです。
出典:DMM英会話 レッスン教材 瞬間英作文教材
今までの瞬間英作文の成果を図るには、もってこいの環境と言えるでしょう。
また、進捗確認と気分転換の意味で、たまには他のレッスンを受けてみてもいいと思います。
もし、なかなか英会話が続かないということであれば、まだ英文フレーズが頭に入っていないということですので、もう一度「瞬間英作文」に戻って知識の定着を図るのがいいでしょう。
③ 英語を使わざるを得ない環境に身を置いてみる
番外編です。
海外旅行に行ってみる、海外出張の機会があれば手を挙げてみる等々、英語を使わざるを得ない環境に身を置いてみることも立派な英会話の勉強だと思います。
学生の方であれば、海外留学に行くという選択肢もありますね。
実際にそういった英語がマストな状況に入ることで、今の自分の英語力に足りていない部分が見えてくるもので、そういった実体験があるとそれが後々の英会話の勉強を続けていく上でのモチベーションに繋がったりします。
やはり、実践の場を体験するのが一番の教材であることは否定できません。
本当に英語を話せるようになりたいのであれば、チャンスがあった時に積極的に動いてみてください。
まとめ
まとめです。
英語を話せるようなるための条件は次の通りです。
英会話を習得するために必要な勉強時間1,000時間の根拠は次の通りです。
プロレベルに必要な「10,000時間の法則」のミニ版である「1,000時間の法則」は中級者になるために必要な時間です。
【1,000時間の法則】
中級者になるためには、1,000時間が必要とされる理論。
【著者の経験】
①勤務中:1時間/営業日(海外駐在しても勤務中ずっと英語を話しているわけではない)
→1時間 × 20営業日/月 × 12ヶ月 = 240時間
②勤務時間以外:2時間/日(主に英会話と瞬間英作文)
→2時間 × 365日 = 730時間
①+②=240+730時間=970時間(約1,000時間)
英語ネイティブでない我々日本人が英語を話せるようになるまでには、やはりそれなりの時間が必要になります。
英語ネイティブでさえ赤ん坊のときから十年以上かけてやっと社会で通用するレベルになるわけで、普通に考えればそれをネイティブでない我々がすぐにものにできるわけがないんです。
まずはインプット、次にそれらを実際に使って話してアウトプットするということを愚直に続けた先に、英語が話せる未来が待っていますので、焦らず気長に継続していきましょう。