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この記事では、TOEICスコア900点台を取るための対策を解説します。
まず必要正答数を提示し、次におすすめの勉強法を解説していきます。
【筆者について】
英語圏海外駐在経験5年の経理マンです。
【経歴・資格など】
・TOEIC500点から945点までスコアアップし、20代で海外赴任の機会を得る。
・日常的にビジネスで英語を使用。
・簿記1級保有者。
TOEIC900点台のために必要な正答数
1.TOEIC900点台には90%弱の正答率が必要
TOEIC900点台を目指すにあたって、まずは必要な正答数・正答率を把握します。
公式問題集の点数換算表や自身の受験スコアから推測すると、TOEIC900点を取るには90%弱の正答率が必要と思われることがわかります。
ただし、問題の難易度によって必要な正答率は変わってきますので、安全を期すならば90%以上の正答率を目標とするのが確実です。
下記が公式問題集7の点数換算表から抽出した正答数と点数の対応表になります。
出典:公式TOEIC Listening & Reading 問題集 7より集計
具体例として、著者がTOEIC 945点を取得したときの公式認定証(アビメ)もご参考に添付しておきます。
ABILITIES MEASUREDの各項目を見ていくと、リスニングの平均が92%、リーディングの平均は90%と両方とも90%以上となっています。
800点台まではリスニングで稼いで点数を伸ばしていくことができますが、900点台を狙う場合はリーディングも90%以上の正答率を狙っていく必要があります。
なお、全体の平均は91%となっていますので、公式問題集の点数換算表にかなり近い得点率とスコアの関係になっていますね。
2.セクション別正答数の目安
以下がTOEICで900点台を得るための、セクション別正答数の目安になります。
Part1 06問/06問 正答率100.0%
Part2 24問/25問 正答率96.0%
Part3 37問/39問 正答率94.9%
Part4 28問/30問 正答率93.3%
リスニング計95 問/100問 正答率95.0%
Part5 27問/30問 正答率90.0%
Part6 14問/16問 正答率87.5%
Part7 49問/54問 正答率90.7%
リーディング計90問/100問 正答率90.0%
合計 185問/200問 正答率92.5%
TOEIC900点台をとるには90%以上の正答率と言いましたが、確実に取りたいなら上記のように少し余裕を持たせた数値を目標にするのがいいと考えています。
900点台を目指すときのプレッシャーは800点台までのものとはまた一味違うからです。
このレベルに至っても、やはりTOEICはリスニングの方が高得点がとれるので、ここではリスニングに傾斜した点数配分とし、リスニングで貯金を作ることを想定しています。
TOEICの点数だけを考えると900点超は遠い目標のように聞こえますが、上記のように、リスニングで5問、リーディングに至っては10問も間違えられると思うと、少し気が楽になってこないでしょうか。
また、何問間違えられるかを頭に入れておくことで、多少のミスも許容できますし、時間が足りない場合の問題の取捨選択時に役に立つと思います。
リスニングで稼ぐことができれば、リーディングに関しては最悪、Part 7の後半2題(問題数で約5〜10問)が完璧に解けなくても、900点台への到達が可能です。
TOEIC 900点台のための勉強法
1.追加の単語は問題集で覚える
下記が各点数毎に必要な単語数の目安になります。
CEFRレベル | TOEIC | 英検 | 英検の級別目安英単語数 |
---|---|---|---|
C2 | |||
C1 | 945点以上 | 1級 | 約10,000〜15,000語 |
B2 | 785〜940点 | 準1級 | 約7,500語〜 |
B1 | 550〜780点 | 2級 | 約5,100語〜 |
A2 | 225〜545点 | 準2級 | 約3,600語〜 |
A1 | 220点以下 | 3級以下 | 〜約2,100語 |
上記図は下記資料及びウェブページより著者が集計・作成。
出典:
・各試験団体のデータによるCEFRとの対照表 文部科学省資料より
・IIBCホーム >【公式】TOEIC Program 公式】> TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表
・英検1級英単語のレベルと単語力テスト
・英検準1級英単語のレベルと単語力テスト
・英検2級英単語のレベルと単語力テスト
・英検準2級英単語のレベルと単語力テスト
・英検3級英単語のレベルと単語力テスト
ウェブサイト「英語の友」より(運営者:旺文社)
上記図からTOEIC900点を取るのには9,000語くらいは必要になりそうなことが推測できます。
一見、TOEIC800点台の語彙レベルから更に英単語を覚える必要があるように見えますが、実際のところTOEIC800点台を取得できている時点で、TOEICの問題で全く知らない単語に出くわすということはほぼなくなっていると思います。
ですので、例えばここから900点台用の英単語帳を使って勉強するのはあまり効率的ではないです。
それでは、単語帳を使わずに、具体的にどうやって語彙を補完するかですが、
という方法をお勧め致します。
ほぼわからない単語がないのに単語帳に時間を使うよりは、実際に問題に当たって試験勘も併せて養う方がスコアの向上に繋がると考えるからです。
「理解していたと思っていた単語の記憶が曖昧になっていた」「ある単語が知っているのと別の意味で出てきた場合に対応できなかった」というのは実際に問題を解いてみないとわからないものです。
なお、おすすめはTOEIC公式問題集です。
リスニング文章も含むTOEIC公式問題集に出てきた知らない単語を確実におさえます。また、公式問題集の解答にある「Words&Phrase」及び「Expressions」の内容を必ず抑えましょう。
出典:公式TOEIC Listening & Reading 問題集 7(国際ビジネスコミュニケーション協会)
公式問題集以外の問題集を使用する場合は、その問題集が本当に本番のTOEICの内容に対応しているか確認する必要があります。
その点については、本のレビューを確認したり、実際に実物の内容を確認して、ご自分に合うものを選んで頂ければと思います。
なお、私が900点台を取る時に使用した、公式問題集以外の問題集は、『TOEICテスト新形式精選模試リーディング(ジャパンタイムズ)』になります。
公式問題集以外の問題集ということでしたら、迷わずこちらをお薦め致します。
個人的な感想となりますが、実際の難易度よりもやや難しかった印象ですが、問題の質がよく、公式と比べても遜色のない良い問題集だと思います。
また、もしどうしても英単語帳を使いたいということであれば、700点台から紹介している「金のフレーズ」をおすすめします。
600点レベル 助走の400語
730点レベル 加速の300語
860点レベル 飛躍の200語
990点レベル 頂点の100語
※その他重要語句なども合わせると、合計で1,400語の重要単語
2.リスニングは問題集の音源を倍速で聞いて訓練する
余裕を持ってリスニング試験に臨むために、TOEICのリスニング形式の問題の音声スピードを上げて問題を解いていく訓練をお勧めします。
いきなり倍速が難しければ、1.2倍速あたりから徐々に始めていきましょう。
慣れてきたら、1.5倍速・・・とスピードを上げていきます。
通常より早いスピードになれることで、本番の試験問題が遅く聞こえ、落ち着いて問題に解答することができるようになります。
これは是非一度試してみてください。本番の音声が遅すぎて笑えてくるレベルになります。
なお、私が実際に利用した、おすすめの教材は下記になります。
下記教材のリスニングのアプリでは、音声の倍速の設定ができます。
3.リーディングは試験中の時間管理を徹底する
TOEICの時間配分はすなわちリーディングの話になります。
試験の失敗でよくあるパターンは、リーディングの最後の方がいわゆる塗り絵になってしまうパターンです。
私も何度も経験があります。
しかしこれでは700点台・800点台に乗ることはあっても、900点を突破することは困難です。
では、リーディングを時間内に解き切るにはどのように時間配分をすればいいのでしょうか。
結論から言いますと、リーディングの時間配分は次の通りが理想だと考えます。
これは、私がTOEIC900点を超えたときに実際に設定していた時間配分です。
Part5:5分=30問×10秒
Part6:16分=16問×1分
Part7:54分=シングルパッセージ(2問)4セット×2分
+シングルパッセージ(3問)3セット×3分
+シングルパッセージ(4問)3セット×4分
+ダブルパッセージ(5問)2セット×4分
+トリプルパッセージ(5問)3セット×5分
+予備2分
やってみるとわかると思いますが、正直かなり厳しいです。しかし、これを守れなければ、900点に到達することは難しいでしょう。
また、どうすればこの時間配分を守れるかですが、公式問題集や本試験に似た形式の模擬問題集を何度もやって体で覚えるしかないと思っています。
いちいち時計を見ているわけにもいきませんし、最後は体に覚え込ませて瞬発力を上げていくしかありません。
目安として、本番通りの75分以内という制限時間を厳守して、リーディング全100問のセットを5セットくらい解けば感覚が掴めると思います。
4.900点突破のためには英語の総合力が試されると考える
勉強法からは少し離れてしまうかもしれませんが、意識の問題として、900点突破のためには英語の総合力が試されると思ってください。
実は私は900点取得の前の一時期、スピーキングの能力も高めたいと思い、TOEICの勉強を止めて英検準1級に挑戦し取得しています。
そして、結果的に、英検準1級の勉強がTOEIC900点に貢献したことは間違いないと思っています。
今思えば英検2次試験のスピーキングにおいては単語や文法を脳内で瞬時に組み立てる必要があり、アウトプットの形式は違いますが、TOEICと通ずるところがありました。
上記の通り、私の場合は英検でしたが、TOEIC900点突破のためには何かしらTOEICとは関係ない部分も含めて、ある程度広く継続して英語に触れる機会を持つことが必要となってくるように感じます。
まとめ
まとめになります。
【TOEIC900点台のために必要な正答数】
- セクション別正答数の目安は下図の通り。
Part1 06問/06問 正答率100.0%
Part2 24問/25問 正答率96.0%
Part3 37問/39問 正答率94.9%
Part4 28問/30問 正答率93.3%
リスニング計95 問/100問 正答率95.0%
Part5 27問/30問 正答率90.0%
Part6 14問/16問 正答率87.5%
Part7 49問/54問 正答率90.7%
リーディング計90問/100問 正答率90.0%
合計 185問/200問 正答率92.5%
【TOEIC 900点台のための勉強法】
ちなみにTOEIC900点以上が取れれば、一般的にはTOEICはもう卒業して良いレベルだと思います。
実際、私はTOEIC900点超を契機に、次のレベルとして、TOEIC900点と言うのに恥ずかしくない英会話力を高めることを目標としました。(今思えば、英会話はTOEIC800点くらいから始めても問題なかったなと思っているのですが)
皆様にも早くTOEIC900点台を取得して、英語学習の新しい目標に足を進めて頂きたいと思います。
また、TOEIC900点台を取れるような人材はまだまだ希少価値が高い模様です。TOEIC900点台+専門性を武器に、より良い就労環境を求めてみるのもアリかもしれませんね。